普段はゲーム会社で働きながら、プラベートで個人開発をしているですぽんたです。
今回は一人でゲームを作る楽しさ~辛さまでをフェーズ毎に考えました。
楽しいフェーズ
一番楽しいのは0~10%位を作っている間だと思っています。
自分の想像の中では輝いている企画。
そのプロトタイプを作っていく段階は非常に楽しいものです。
グローバルゲームジャムなんかはまさにそれをチームで味わえる貴重な機会ですね。
(チームならではの苦労はあると思いますが)
ggj.igda.jp
一番クリエイティブ感があるのがこのフェーズなんじゃないかなw
「俺今なんかつくってるぅぅぅぅ」
一番楽しいフェーズが一番最初に来るってあれですね。
好きなものを先に食べて、嫌いなものが後に残るのに似てますね。
面倒くさいフェーズ
プロトタイプが出来上がり、本制作に入っていきます。
会社レベルのゲーム開発なら、プロトタイプ段階のプログラムなどは使用せず本制作用に書き直します。
開発速度重視で、後先考えた処理の書き方をしていない場合などが多いからです。
個人開発レベルなら、プロトタイプで作成したプログラムをそのまま使うってこともよくありますよね。私はそうです。
所詮個人が作る規模のゲームなので、大きなボトルネックなどは生まれにくいだろうという判断です。
より効率的な書き方にする作業(リファクタリング)は、プログラムによっては楽しい作業ではあります。私も嫌いではないです。
ただプログラムはスッキリしても、ゲームとしての見た目はそんなに変わらないので楽しいかどうかは人によるかもしれませんね(^^)
ステージ量産 レベルデザイン
ステージがたくさんあるゲームであれば、ステージの量産作業もあります。
一番良いレベルデザインを模索して調整していくのも骨が折れる作業です。
というか自分でプレイしていて、本当にこのバランスで良いのかどうか最後まで自分ではわからないかもしれません。
正解を教えてもらえない辛さってやつですかね。
絵素材の用意
それなりのクオリティのゲームにするには、アートの力も重要です。
まぁ個人開発と割り切って、アート周りは諦めるってのも一つの手かもしれませんが、ストアに並んだ時の第一印象はアートですからね!そこは忘れないで頂きたい!
プログラムやレベルデザインをやりながらの絵素材の用意は非常に大変です。
アート作業をしている間も、他にやるべきことが山ほどあるので、常に頭の中では他の事を考えています。
アート作業が一時の休憩になるっていう人もいるかもしれませんね。
アートは右脳を使い、プログラムなどは左脳を使うので。
私の場合はUIやキャラ絵を手伝ってくれる人がいるので幸運でした。
ちょっと楽しいフェーズ
ゲームがある程度出来上がってきましたが、実際にプレイしてみるとなにか物足りなさを感じることがあります。
さて・・・仕様の追加です!
ホントはこの辺量産前に発覚しておいたほうが良いのですが、プロジェクトや作業者のモチベーションによって順番前後してしまうこともあるのではないかと・・・・
あ、その前に、ゲームを実機でプレイできるようにするってのは結構大事です!
「面倒くさいフェーズ」の段階で最低限実機でプレイできるようにはしておいた方がいいです。
トイレや寝る前の布団の中で、自分の作ったゲームをプレイするのです。
日常生活の中でスマホを触って自分のゲームをプレイすると、一人のユーザーとしてプレイしている感覚になれます。
「リトライする時にタイトル画面に一度戻るのめんどくせぇなあ・・・」
「これだけ敵を倒したのに貰えるコイン少なすぎだろ・・・」
・・・などのプレイしていて気づいた問題点や、こうなるともっと楽しいのにってのが見えてきます。
なので机に座って新しい仕様を考えるよりも、まずは実機でプレイすることをおすすめします。
あなたは一人のユーザーでもあり開発者でもあるのです。
このゲームはアナタ次第でどこまでも面白くできます。
辛いフェーズ
仕様も追加し、ステージも量産しました。今すぐにでもリリースしたいところですがやることはまだまだあります。
・バグとの戦い
・広告実装
・ストア登録作業
→ スクショの用意
→ レートの設定
・ビルドで上手くいかない対応
などの、ゲームを作ること以外の作業です。
この作業はクリエイティブ感も何も無いし、ただただ事務的な作業かつ技術的なトラブル対応に追われます。全然楽しくないですw
会社だと担当プログラマがやってくれたりするので、本当にありがたいですね。
分業制度の素晴らしさを噛みしめるフェーズです。
バグとの戦いのつらみ
影響が少ない箇所のバグだったら良いのですが、色んな所で使いまわしている処理に手を付けるものは怖すぎます。致命的で無い限りは最悪あきらめますw
手術で例えると、色々な臓器が周りにある中心部にメスをいれるような作業です。怖すぎます。
あとは、根本的なシステムを直さないとどうしようもないバグとかですかね。これも最悪諦めます。
諦めた数だけ自分に自身が持てなくなっていきます。気にしないことも大事です\(^o^)/
広告実装
これ辛い作業に含めはしましたが、UnityAdsなどは実装がめっちゃ簡単なので、実はそこまで辛い作業ではないです。
広告プラグインを入れたことによって発生したエラー対処などが辛いです。
広告の発生タイミングなどを考えるのは割と楽しい作業です。ユーザー心理になって考えるのが重要です。
ストア登録作業
GooglePlayはまだ楽な方だと思います。
AppleDeveloperはくっっっっそめんどくさかった記憶があります。審査も厳しいですしね。
スクショのサイズもどんどん増える一方ですし、全スマホ同じ画面サイズになれぇぇぇぇぇぇぇぇ!
あ、ゲームの説明文とかは作るの割とすきです。
【外伝】絶望フェーズ
プロジェクトによってはこのフェーズがあります。
それはゲームを作ってる間に
「あれ?このゲーム・・・クソゲーじゃね?」
って心の中で気づいてしまうことです。
これに気づいてしまったら、モチベーションが一気に下がってしまいます。
エターナルこともあるでしょうね\(^o^)/
面白く感じないって事が、同じ箇所を何度もデバッグしている「慣れ」によるものもあると思います。
実は他の人にやらせてみたら「面白いじゃん!」っていうこともあるかもしれません。
そういう時は一度プロジェクトから離れて、酒でも飲みながらPS4でゲームやNetflixを見ましょう。
私の知り合いの神絵師さんも
「描いている時はデッサンの狂いに気づかなかったのに、一日寝かせたら気づくことが毎回あって、なんでこんなっことに気づかないんだぁぁぁ!って毎回思う」
って言ってました。
どんなプロであっても「慣れ」っていうのは正常な判断能力を失わせるので、一度そこから離れましょう!
とまぁこんな感じで、私が個人開発をしている時に感じていることをフェーズごとに書いていきました。
「絶望」「辛い」フェーズと書かれていますが、それはあくまで「楽しい」フェーズと相対的に比較したものです。
なので実際は「辛い」中にも楽しい状況ってのはあるので、ずっと辛いことをしているわけではありませんw
そんなんだったら、個人開発なんかやってられないですよ!
まとめ
個人開発は自由で楽しいけど、完成させるのは大変!
最後に残るモチベーションは自分の作るゲームを愛してるか?
多分それだけだと思います。